「あ〜んして。お口に入れてあげる、今日だけは。」


足守川に沿って走る。

午前中暖かかった気温は冷えていく。
顔に手をやると汗はざらざらした塩になっていた。

川土手の風は冷たく吹き、足は一層堅くなっていく。


仮説トイレに入る。
止った脚は立っているのがやっと、と言う感じでもある。



走りながら想う。

親爺は昔、背嚢と銃を背負いながら昼夜徐州の麦畑を歩いた。  (関連リンク→「父の野戦日誌」)
わずか一週間前にはKSD5人が50数キロを完歩している。  (関連リンク→「50キロ夜間歩行


ここで、えいちゃんが負けるわけにはいかない。とにかく完走をしないと。


沿道で選手にバナナとミカンの補給のおばさん二人、「あ〜んして、お口にいれてあげる。今日だけは。」
えいちゃん自身、「あ〜ん」しないと食べられない状態の走りを続けていた。


2002年2月27日