一枚の写真


僕がいつ見ても自然と涙がでてきてしまう写真がある。

この写真には父と母と姉がいる。
そして、いつもやさしかった祖母と厳格だった祖父がいる。

祖母と祖父の表情は(僕が知る顔より若いだけで、)いつもの変わらぬ顔である。それがいっそう何か我が子を”死へ送り出す”泣いている顔に見てくる。


”死への旅立ち”の祝いの写真である。
そのためこの写真には兄弟親が全員集まっている。

後列・おじにとっては。母、姪、次姉、父、長兄の妻、長姉。
前列・おじにとっては。次姉の夫、本人、祖母、次兄、長姉の夫。

(姪・次姉・次姉の夫が、僕の姉・母・父である。)


2003年2月20日