由久ばあさん
(作者記)
逆算すれば利宇ばあさんは1846年、文化3年頃の生まれである。
浦賀に黒船が来る、その8年ほど前のこと。
結婚した年齢を20歳とすれば、ちょうど、というか慶応4年か明治元年に吉浜から茂平に嫁いできている。
作者にとって、父の、その母の、その父の、その母にあたる。
ここまで生きていたのなら、作者ともいくらか連なっていてほしかった。
利宇ばあさんが死んだのは僕が生まれる5年前。
2001年6月23日