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「戦争が始まった」その言葉は


叔母が満州に行ったのは昭和18年。
大東亜戦争のまっただ中であるが、叔母が言う「戦争がはじまった」は昭和20年8月である。

父や母の話を聞けば内地の人は既に「負ける」事を感じ取っていたころ、まだ満州の邦人たちは平和にくらしていた。その事「負ける」ことを知らされずに。

「負ける」ことを知らないまでも、当時福山の国民学校の生徒だった僕の義兄は学童疎開を2年ほどしている。

「負ける」その事を充分知っていた「関東軍」「日本政府」がまったく満州邦人に知らせていない。
そのことが以後どれだけの苦難を与えたかと思えば憤慨以上のものを感じると同時に、国民の生命には「北朝鮮拉致」で無力の現在の政府の姿もいくらか解釈できる。


それにしても日本にとって「終戦の日」が昭和20年8月15日。
そして満州邦人にとっての「戦争が始まった」が、昭和20年8月9日。

この差はあまりに悲しい。



2002年5月4日