社宅から近いところに大きな病院があった。
そこのお嬢さんが大学にいきょうちゃった。
綺麗な娘じゃった。

その娘を（ロシア兵が）連れていんだ。

どうしたったんじゃろうか？

もて遊ばされたんじゃろうか？
どうなったんかなぁ思う。

おばさんは連れ去られなんだけど。
大勢連れ去られていった。

連れさられても、どうすることもできんし。見るだけじゃった。

遊ばされたんか？それから殺されたんか？・・・・

関東軍が白旗を掲げて停戦し、ソ連軍が満州の各都市へ進駐してくると、日本の避難民はさらに苦難にさらされた。

ソ連兵による略奪・暴行が相次ぎ、降伏間もない8月23日関東軍参謀次長名で、東京の参謀本部に対して

「ソ連軍首脳は無謀行為を戒めあるも、現実には理不尽の発砲・略奪・強姦・車輌略奪等頻頻たり。
今や日本軍に武力なく、加うるに満軍警・朝鮮人の反日侮日の事態の推移等、真に涙なくして見るを得ず。
・・・善処を希望してやまず。」

と苦衷を討ったえている。
「満州国」より

2002・4.30