万歳の声



あくれば11日夜。

故郷の島が見える。思わず拍手喝采。

日本の工業地帯だけあり数十本の煙突が高く突出して見える。実にめざまじい様子の感がした。
九州北部の工業都市、夜も黒鉛を吐く。


12日。

船はいよいよ関門海峡通過だ。

陸地より”万歳、バンザイ”の連呼の声。

しかし、うなだれつつ感謝するのみだ。

船は次第に通過して内海へと進む。

内海の白帆の漁船も何処へかすべっている。



本日は内海で夜を明かすのだ。

10月12日