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スタテン島(Staten Island)は、マンハッタンの南に位置するニューヨーク市5番目の独立区。人口は最も少なく、島内は典型的な住宅地となっている。マンハッタンとは、15〜30分おきに出ているフェリーで結ばれ、これで通勤している人も多い。ニューヨークシティーマラソンは、かつて軍の拠点となってきた島の北東部にあるフォート・ワズワースからスタート。選手はそこから、ベラザノ海峡の上を通るベラサノ・ナロウズ橋を一斉に渡っていく。橋の中央部(1マイル地点)は、このコースで最も高い場所となっており、マンハッタンの摩天楼も一望できる。橋を渡り終わると、ブルックリンへと入っていく。
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ブルックリン(Brooklyn)はニューヨーク市の南東部に位置し、マンハッタンより多くの人口を抱える。スタテン島から入ってすぐ目にするのはフォートハミルトン。ここはアメリカ陸軍の基地として現在も使われている。選手はその後、住宅街を通ってまっすぐに北上。サンセット・パーク、グリーンウッド墓地の横を通過し、ウィリアムズバーグに至る。ここはもともとユダヤ人街だが、最近ではアーティストの流入に伴い、おしゃれな店が建ち並ぶようになった。ポーランド人街のグリーンポイントを越えると、ようやく中間地点。ここから先はクイーンズ地区だ。
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クイーンズ(Queens)は、ニューヨーク市を形成する5つの地区の中でも最大面積を持つ。ギリシア系、ラテン系、韓国系、中国系などさまざまな民族が住んでおり、異文化を肌で感じることができる。クイーンズの玄関口はロング・アイランド・シティー。ここはマンハッタンから乗り入れている地下鉄やバスの中継地点だ。近くには、巨大なシティーバンク・ビルディング、近代美術館(MOMA)とも提携しているP.S.1・コンテンポラリー・アート・センターなどがある。クイーンズボロ橋を渡り、イーストリバーを越えると、いよいよマンハッタンに入る。
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ニューヨークといえば、だれもが頭に描くマンハッタン(Manhattan)。ショービジネスの中心であるタイムズ・スクエアや世界経済を動かすウォール街など、観光ポイントを挙げればキリがない。レースでは、ブロンクスからマンハッタンに戻ると、ゴールはもうすぐ。5番街などを通ってハーレムを南下し、そのままマンハッタンのオアシスであるセントラルパークに入っていく。世界最大の美術館の一つ、メトロポリタン美術館を横目にさらに南下、セントラルパーク南の通りに出て、公園の西側に回り、ゴール地点へ。沿道を固める応援の人波の中、感動のフィナーレを迎える。
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クイーンズボロ橋からマンハッタンに入る地点は、ニューヨークシティーマラソンの花の一つ。観衆の声援の中、選手は左にカーブして坂を下っていく。そのままアッパー・イースト・サイド、イースト・ハーレムを北上。ハーレムリバーを越えてブロンクス(Bronx)に入る。ブロンクスはマンハッタンの北東部に位置する独立区。現在ではあまり治安が良くない地域だ。ここには、名門ニューヨーク・ヤンキースの本拠地であるヤンキー・スタジアムや広大な国際野生生物保護公園(ブロンクス・ズー)、ニューヨーク植物園など見どころも多い。レースでブロンクスを走るのは約1マイル(1.6キロ)と短く、選手は再びマンハッタンに戻って来る。
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2002年12月12日