えいちゃん・・・?
えいちゃんの沈没レポート

えいちゃんが手にしているのは缶ビールではありません。
ボトルの「アミノバイタル」です。
こう書いて残さないと、何年か後で自分でも「缶ビールを飲みながら走った。」とまちがいそう。
13キロ付近にて。
敗因はなんだろう?
いろいろありすぎる。
決定的なのが実力不足。
その原因は練習方法がワンパターン。ジョギングとランニングのみ。
練習方法にまったく工夫・変化がない。進歩がないんだな。
そのまた原因というか要因は?
えいちゃん自身の気持ちというか目的にたどりつく。
楽しんで走る。記録(順位・タイムなど)にこだわらない。
酒をうまく飲むために走る。
究極の目的を目指している。40年後の日本新、50年後のギネス入り。
当日の朝、サブファイブは確実と思ったんだけど。
歩いて会場へゆっくりと副部長と話ながら行った。
朝霧がかかり、なにか天気もよさそうだった。
副部長「今日の天気じゃ、(もし失敗しても)気候のせいにできないですね。」、そいう天気だった。
結果は、1時ごろすこし小粒の雨がふったが濡れる以前。絶好のマラソン日和の一日だった。
暑くなく・寒くなく・風もなく。
スタートしてから5キロ、そして10キロがやたら遠く感じた。
ハーフ地点の時計(大きな電光時間表示がある)は、たしか2時間40分くらいだった。
この平坦コースで、この気候条件では悪すぎる。そう思いながら通過した。
28キロ地点くらいにも関門がある。
その数百メートル手前から、沿道からも関門からも制限時間を知らせる。
えいちゃんがそこを通過してすぐ「残り30秒です、残り20秒です・・・。」のマイク。
42キロ走るえいちゃんが「たったの28キロ地点で早くも拾われそうになるんか!」
ここは最終関門ではない。
気持ちががくんと落ち込む。
走りながら後ろを見る。
関門で人の流れがポツンと切れている。
えいちゃんの後ろを走る人は50人程度。
最終ランナーの後ろには「最終走者」と大きな幕をはりつけたジープ。
そのまた後ろには救護車。
そのまた後ろには、大きなバス。それはランナーを拾うバス。
三台の車がゆっくりと迫るようにランナーを追いかける。
「お乗りになりますか?」
ジープからはやさしいお言葉が次々にかかる、聞こえる。
29キロ地点くらいでバスに乗った。
「おつかれさまです。」とアミノバイタル1本支給。
バスは暖房がよく効いていた。
”残念・無念”
そいいう思いがでてこない。
「しょうがねえな」、そこまで。
会場に戻り、元の場所に行く。そこでむらちゃん・Nさんと再会。
むらちゃんは少し脚をひきずっていた、「バスで駅まで帰りましょう。」
えいちゃんはバスでも歩きでもよかった、痛みがないんだから。脚の疲れがないんだから。
ほんとうはえいちゃんから先に「バスで・・」と言う状態にならなければいけない。
あの「42キロの後の脚の痛み」、あれがいいんだ。
今日のえいちゃんにはそれがない。
自己新を達成した副部長、かたやえいちゃんは「一泊つきの運動会、いい汗をかいた。」でおわった。
もうこうなったら何度でも走る。
野球でも相撲でも連敗はある、連敗記録達成してでも走る。
連敗していれば何かつかむものがあるだろう。
「とにかく楽しく」、それがえいちゃんの走り。
2003年11月26日