作州・加茂郷フルマラソン リベンジレポート
<大雨>
昨年同様、あいにくの大雨だ。時折弱まることがあるが降り止むことはない。
この雨を憎らしく思うこともあったが、1年前のリベンジという意味では同じ条件の方が価値がある。従って大雨大歓迎、とプラスに考えレースに臨もうと思った。

<スタート〜ハーフ>
スタート直前まで、グラウンドに設置されたテント内で雨を凌ぐ。去年は最後尾近くに並んだが、今年は記録を狙うため少し早めにテントをでて、中間よりやや前の方にならんだ。土のグラウンドは雨のため最悪の状態。ここを一周と少し走りロードへ出る。4km過ぎまでは平坦かやや下りだが、そこからハーフポイントまでは延々と上りが続く。そしてゴール直前は再び上りとなる。
僕のレースはだいたい前半型。前半できるだけ貯金を作り、後半は我慢の走りでサブフォーを狙う。
●スタート〜5km:26分11秒。
スタート直後の土のグラウンドで時間を食った割にはいいペースだ。下りが多かったせいかもしれぬがやや早すぎるとさえ思ったが、体調が良さそうなのでこのペースでいけるとこまで行こう。
ここで、セーラー服姿で走るお姉ちゃんを見つけたが、あっという間に抜かしてしまった。
●5km〜10km:26分30秒。
上りだったが、いいペースを維持。雨にもかかわらず沿道には多くの応援があった。
この大会がランナーズのマラソン100選に選ばれるのもこの辺にあるのだろう。
●10km〜15km:27分30秒。
上りの勾配がややきつくなってきた。その影響でややペースダウン。
●15km〜20km:27分44秒。
この区間の上りもきつい。やや足の動きが重くなるのを感じる。ハーフを折り返せば下りになるので、そこからペースを上げようと考えた。その余力を残せるように走る。
と、ここでセーラー服のお姉ちゃんに抜かされた。そんなばかなと少しあせったが、このお姉ちゃんの走りは本物だった。どんどん離され、残念ながらその後一度も見ることはなかった。
●ハーフ:1時間53分55秒。
ほとんど上りだったことを考えれば、なかなかのペース。単純計算するとサブフォーは堅いが...そんなにあまくはない。

<ハーフ〜30km>
●20km〜25km:25分45秒。
下りを利用してペースを上げた。足は重くなりつつあるがまだまだ動いてくれている。
この間一回トイレに行ったことを考えれば、なかなかのペース。
●25km〜30km:26分50秒。
足の重さが増し、ペースが落ちてきた。下りだったのでそこそこのペースを維持しているが、余裕はなくなりつつあった。
<30kmエイド>
30kmのエイドに寄った。そう、去年リタイヤしたところだ。場所も雰囲気もあの時と全く同じ感じだ。去年はリタイヤ宣言後パンを食べた。今年もまたパンを食べた。が、勿論今年はリタイヤ宣言はしていない。
ふと、テーブルの横を見ると、うつむいて座り込んでいる去年の自分を見つけた。思わず僕は声をかけた。『おい!一緒に行くぞ』。僕は彼を連れて一緒に走り始めた。今年は彼と一緒にゴールテープを切る!!と強く思った。しかも4時間以内で。
<30km〜42.195km>
●30km〜35km:28分48秒。
足の重さは一段と増し、ペースは更に落ちてきた。ゴール前ラスト4kmは再び上りになるためペースダウンは必至。そこまでに少しでも貯金をしておかないとサブフォー達成が危なくなる。タイム的にはまだ余裕があるはずなのだが気持ちは少し焦っていた。なんとかわずかなペースダウンに抑えることができた。
●35km〜40km:31分08秒。
足が重い。38km付近から上りになりペースダウンをはっきりと感じる。フルマラソンで一番きつい区間だろう。この辺り、抜かすことはほとんどなく、抜かされる一方だった。全身でもがくようにして前へ進む。ここまできたら是が非でもサブフォーは達成しなければならない。
●40km〜42.195km:15分44秒。
40km地点のタイムでサブフォーは確信した。そして、最後の力を振り絞りゴールを目指した。そしてゴール!タイムは3時間56分10秒。

<戦いを終えて>
サブフォー達成の瞬間、いやその少し前から、目頭が少し熱くなるのを感じていた。去年の悔しかった思いや、サブフォー達成のうれしさなどいろんな思いが駆けめぐった。力は出し切ったと思う。ゴール後は、へたり込んでしばらく動けず、チップを取るのにも苦労した。後半35km以降のペースダウンがなければ、3時間50分も切れていたのではという思いもあるが、フルマラソンはそんなにあまくないということもまた痛感した。
いずれにしても結果には大満足だ。約4時間を自分なりに十分楽しめた。
次は帝釈峡を挟んで、6月にちなんおろちでいよいよ100kmへの初挑戦となる。少し無謀な気もしないでもない。フルをやっとの状態で100km走れるのかとの不安も増大したが、既に参加料(¥13,000)も払っており、やめるわけにはいかない。
チャレンジあるのみ!!!
2003年4月22日