<鈴の音>


 100kmランナーと37kmランナーの違いは二つある。

一つはゼッケンの色。100kmは赤、37kmは緑だからすぐわかる。
そして二つ目は鈴の音である。

100kmコースはその前半に険しい山奥のコース上設定されていて、なんとここには熊が出没する恐れがあるらしい。
鈴は100kmランナー全員に熊よけとして途中渡されるもので、以降ずっと付けて走っている。
従って100kmランナーが近づくと足音と共に鈴の音がするのである。

鈴の音を響かせながら走る100kmランナーがものすごくかっこ良く感じたのは僕だけだろうか。