「憂国の日」を想いながら

(高松駅前・ポートプラザ、完成したこのビルの他はまだ工事中)

マリンライナーに少し時間があるので駅前に出てみる。

高松駅の前に戦闘服のひと数人と、黒色の街宣車がいた。
黒の車体に白色で「祖国防衛隊」と書かれている。

車上で戦闘服の若い男性がマイクを持つ。
「みなさん、今日は何の日か知ってますか?」

うん・・・そういえば思い出した。今日は僕の誕生日だった。だがそれを???

「みなさん、今日は我々の偉大な先輩三島由紀夫先生が、30何年前市谷で国民に訴え、古式にのっとり自決した日であります。・・・」


数十回ある僕の誕生日で、この日の出来事は衝撃だった。

その日の朝、後輩の部屋で目覚めTVをつけると市谷のバルコニーでアジル三島の姿が映され、まもなく姿は消えた。
まもなくして、割腹自殺したらしい、という報道がながれた。

何度となくTVから映る三島のアジ演説は強烈だった。

卒業を半年後に控えた大学4年生の時。


当時のえいちゃん。中央左。この年(昭和45年)大阪万博。昭和元禄まつ只中。

あの行為は犬死だったのだろうか?いまだ、その結論はでていない。

せめて自決の前にノーベル文学賞の勲章を受けていたなら。


三島のこと、その時代のこと、それから以後のこと。ごったがえして想う。


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2001年11月28日