村田はひたすら前を向いて走っていく


コースは終盤変則な折り返し地点がある。

その途中ひた走る村田を見る。顔からは汗を噴出し、ひたすら前を見て、走る事だけに集中しているのがわかる。


しばらくして石本を見る。これで村田が首位を走っていることを知る。
石本もはぶしをむき、ただひたすら真剣に走っている。


という事で村田にも石本にも声は掛けられず、タッチもできず。


ゴール手前500m位地点の上り坂、そうとうばてた走りの小越の背中を見る。バテバテがありあり感じる。抜こうかな?

「お先に」小越くん。
それがえいちゃんの苦労の始まりだった。

抜いたばっかりに、こんどは抜かれるのが恐くなりマイペースで走る普段のえいちゃんから、柄にもなくはぶしをむくえいちゃんの走りになった。



2001年9月23日