徴兵検査


(美星町史)

徴兵検査は人生一代のうちで、ひとつの区切りを付けたもので、関所を通行した気持ちであったといわれる。
当地では川上郡成羽小学校を、また小田郡の村々は笠岡の貫閲講堂(かんえつこうどう)を検査場としていたので当地の受験者は全員、検査地に宿泊し、翌日の検査に出場した。
検査場には村長は勿論、在郷軍人分会長、小学校長・青年学校長も列席して行われ、それは厳格そのものであった。
だいたい一日に3~4ヶ村の数え年二十歳の青年を対象に行われた。
検査官は岡山連隊区の職員で下士官・軍医将校・徴兵官で構成されていた。
検査内容は身長・体重・胸囲・視聴力・肺活量・四肢・性病などで、受験者は初めから終わりまで、ふんどし一つの裸で臨み、軍隊式の厳格な号令と返答、態度で実施されたのである。









2015年07月22日 | 昭和11年~15年