アシックス担当者のNY現地リポート!(1)
NYCマラソンはだれが始めた?
世界最大規模のニューヨークシティーマラソン(NYC)まであとわずか。レース目前の街や人々の様子などをアシックスの大谷忍が随時、現地から最新情報をお伝えしていきます!
10月30日、ニューヨークの朝の気温はなんとセ氏2度!
しかし、そんな寒さもよそに、世界のマラソンの中でも屈指の大会であり、秋の一大スポーツイベントである『ニューヨークシティー(NYC)マラソン』を11月3日に控え、ここニューヨークではマラソン熱が徐々に高まってきています。
ニューヨークの街中には、あの昨年起きた9.11事件を思い起こさせるアメリカ合衆国の星条旗も至るところ見られますが、一方でセントラルパーク横の通りなど、NYCマラソンのサインも目に付いてきており、街中に大会の雰囲気が漂ってきています。
![]() |
![]() |
ところでこのNYCマラソンにはどのくらいの人が携わるかご存知ですか?
警察官(NYPD:ニューヨーク・ポリス・デパートメント)3000人、ボランティア1万人、通訳300人、精神専門医80人、無線オペレーター450人、医師、看護婦、救急専門医1800人……。しかし、これはほんの一部に過ぎません。
レースの参加者は、昨年はテロ事件のため、参加数が3万人を切ったらしいのですが、今年はなんと世界100カ国から『3万5000人』という過去最大の参加人数となります。
そんなマラソンを指揮するのが『ニューヨーク・ロードランナーズ(NYRR)』という組織。同クラブは1958年、フレッド・リボー(FRED
LEBOW)氏により設立されました。1人あたり年間30ドルの会費と、市民、企業からの寄付を財源に運営され、現在では世界各国に3万5000人の会員を持つ、名実ともに世界最大規模のランニングクラブなのです。
![]() |
NYCマラソンが初めて開催されたのは70年。当時はセントラルパーク内のコースを4周するだけで、参加者もわずか127人でした。スタテンアイランド、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、マンハッタンという5地区を走る現在のコースになったのは76年。その後は飛躍的に参加者も増え、79年に初めて3万人を超えたのです。
あらゆる年齢層に走る楽しみ、喜びを知ってもらおうと活動を率先してきたリボー氏。彼の銅像は今年も、すべてのランナーをゴールで温かく迎えてくれることでしょう。彼は今でもランニングを愛する人たちを見守っているのです。
2002年12月12日