アシックス担当者のNY現地リポート(6)
西村知美さんも感激したNYCマラソンのフィナーレ!
いよいよレース当日。心配された天気も快晴! 朝早くからたくさんのランナーがスタテンアイランドのスタート地点に集結。そして、準備も慌ただしくなってきました。
ところでニューヨークシティーマラソン(NYC)には、どのようなランナーが参加するかご存知ですか? 統計では今年の参加者は約3万5000人。その参加者の中では、次のような方々が上位にランクされています。
年齢 学歴別 職業別 国別
1位 30-39歳(12,837人)大卒(13,622人) 弁護士(1,625人) 米国(20,865人)
2位 40-44歳(5,534人) 専門大卒(12,628人)管理職(1,435人) 英国(2,806人)
3位 20-29歳(5,220人) 高卒(2,695人) 教師(1,427人) フランス(1,876人)
(9月16日現在の参加登録人数は3万1932人:NYRRより)
職業別では、ほかにエンジニア、マーケティング担当、銀行員、学生が1000人を超えています。まとめると、学歴の高い、安定した職業や職種に就いているランナーの参加が多く、米国以外では欧州から多く参加しています。日本は570人で、ドイツ(1401人)、イタリア(1192人)、カナダ(798人)、スイス(626人)に続いて8位。約100カ国からランナーが参加するインターナショナルな素晴らしい大会なのです。
午前11時、エリートランナーが先にスタートした後、いよいよ一般ランナーのスタートです。警備に当たっているNYPD(ニューヨーク市警察)、FDNY(消防局)の方々を先頭に、アメリカ国歌が高らかに歌われ、白い鳩が舞う典型的なアメリカ映画のような光景の中、みんな笑顔で出発!
スタート後、残されたのは寒さ対策でもう捨ててもいい衣類の山……。このゴミの回収はボランティアの仕事です。
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さて、ランナーはスタテンアイランドからブルックリン、クィーンズ地区を駆け抜け、マンハッタンへとやって来ます。30キロ付近では、このホームページ内の「ボランティア物語」でインタビューを受けてくれたジョセリン・ベルナールさんが積極的に水をランナーに渡していました。
ロッキーのテーマソングやポップな歌が流れる中、彼女はとても楽しくボランティア活動をしていました。実は私も一緒に水を配りましたが、やっているうちに力や勇気をもらった感じで、人を助けることに充実感を覚える瞬間でした。水を手に取るランナーも気合を入れて、再び走り出します。
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あと、レースを見ていてビックリしたのは沿道での応援のすごさ!
まさにコンサート会場のようなノリで、スターを応援している感覚です。走っていない人、参加していない人は損をしている気分になる……。そんなエキサイトしている街の雰囲気です。
待ちわびたゴール地点。ランナーたちは達成感からか充実した表情でゴールしていきます。そんなランナーを温かく迎えてくれるのもボランティアの方々。記念のメダルを配りながら、「Good
job!(頑張ったね)」「Congratulations!(おめでとう)」と一人ひとりに声をかけて祝福。そして、体が冷えないようナイロン製のマントもかけてあげます。
そして、あの西村知美さんも6時間30分台で見事に完走しました!
西村さんは過去、ホノルルマラソンを2回走ってますが、
「ホノルルマラソンと比べると、このNYCマラソンは素晴らしい大会です!」
と大感激。
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彼女によると、人々が非常に優しく、各地区ごとに歓迎の声がかかったり、自分のマンションからラジカセで音楽を鳴らして盛り上げてくれたり、小さな子供がキャンディーやクッキーを持ってきてくれたりしたそうです。その中でも一番重宝したのはキッチンテッシュ。普通のティッシュだと汗でくしゃくしゃになってしまうけど、キッチン用だと汗拭きにもおトイレにも最適で、すごく助かったと言っていました。
「すごく楽しく走れて最高でした!」
と素敵な笑顔で話してくれた西村さん。レース後はお腹がすいて、ベーグルやフルーツをおいしそうにほおばる姿がとても印象的でした。
私自身としては、今回初めてこのマラソン大会に関わって、なぜ人々が42.195キロを走るのか、とてもよく理解でき、貴重な体験でした。ランナーや主催者側、関係者、ボランティア、そして沿道で応援する方々、すべてがエンジョイする……。言い換えれば、走る人も応援する人も支える人も、世界から集まった皆が一体となって一つのイベントを大成功させる、そんなマラソン大会だと感じました。
私たちは、そんな皆さんをこれからもサポートし、常にアシックスがあなたのそばにいるように頑張っていきたいと思います。
あなたも来年はぜひ走ってみませんか? 素敵な世界が待っています!
2002年12月12日